確かな育成方針のもと
最先端分野の開発に挑む
製品
開発
- 先端材料開発一部
- Mさん
- 理工学研究科卒
- 2016年入社
- TOKを就職先
に選んだ理由 - 大学院では医療品の中間体になる化合物をつくる研究を。新しいものを創り出すことに興味をもった。就活では化学系企業を中心に、企業規模よりも「自分のやりたいことができるチャンスが高いかどうか」を基準に幅広くエントリー。選考が進む中で、なによりも「自前のエンジニアを育てる」ことへのこだわりと熱意を一番感じた企業だった。
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コンピュータ技術の
進化の鍵を握る
EUVレジストTOKのコア技術であるフォトリソグラフィは、「光線」がレンズを通過してフォトレジストに化学変化を起こすことで「半導体回路のパターン」を形成します。(「TOKのコア技術:フォトリソグラフィ」の「STEP2」参照)
この光線にはこれまで、ICチップに超微細な線幅を描くことができる短波長の光源が使用されてきましたが、技術革新が進む一方で「微細加工の限界」が懸念されるようになり、その中で新たに創出されたのがEUV(極端紫外線)を光源に使用する技術です。TOKではこの開発におよそ20年弱の時間をかけ、他社に先駆ける形で実用化を果たすなど、常にグローバル市場を視野に入れた最先端レベルでの研究開発が進んでいます。
EUV露光による半導体(7nm)の一部は、既に5G対応デバイスに使用されていますが、AIなどコンピュータ関連技術のさらなる発達には半導体の微細加工化が欠かせず、量産化を含めて、その鍵を握るのがレジスト開発とされています。
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「レジスト材料グループ」で
EUVレジストの製品化を担当私が所属する先端材料開発一部は、レジストを製品化する「レジスト材料グループ」と、その材料を開発して供給する「材料開発グループ」に分かれています。大まかに言うと、「今この製品を使っているが、もっとこんな特性が出せないだろうか」といった顧客の新たなリクエストに応える製品を提供するのが私たちの仕事。このリクエストはUさんのような営業担当を通じて私たちのグループに伝えられます。
新材料の採用を巡って他社と競う「材料選定コンペ」となるケースも多く、基本的にはコストも含めて顧客満足を得られる製品を「いち早く」提供できた企業が勝者となるので、営業担当者や原材料を供給してくれるOさんのグループとも密接に連携しながら、スピード感をもって取り組みます。まずは、顧客の要望を満たすレジストをつくる「コンセプト」を立案。どうしたら「正解」にたどり着くかという仮説を立て、それからは「サンプル製造」「サンプル実装評価」「評価結果解析・考察」という、「平均的な一日」にあるような作業を繰り返すことになります。
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新たな発見と新たな価値の創造。
未知の可能性が広がる面白さがこの仕事の面白さは、二つあります。一つ目は、最初から最後まで関わって、「新たな価値を創り出す」ことに参加できること。学生時代とは異なり、常に時間のプレッシャーはありますが、色々と考察を重ねて「正解」にたどり着くというのは達成感がありますし、それが顧客にも認められて「採用」となれば格別です。「採用後」の製品開発は、工場で量産化を行う部署に引き継がれますが、私たちは新製品の橋渡し役として、その「引継プロジェクト」にも参加し、開発者の視点から意見を述べ、その行方を見届けます。また逆に、そのプロジェクトを通じて、「ものづくりのプロ」の視点を学べることも貴重な経験になります。
二つ目は、EUVレジストという最先端分野ならではの経験が積めること。様々な技術革新が積み重ねられてきた他のレジストと異なり、未開発で、まだまだ発展の可能性があるこの分野では新たな発見も少なくありません。例えばある時、立案したコンセプトと異なる結果が出たのですが、その原因の特定ができず、経験も実績も豊富なチームリーダーをはじめ、皆で頭を悩ませていたところ、私がふとあることに気付いて意見を述べたら、結局それが原因と判明したことがありました。“新参者”のちょっとした思いつきでも、固定概念にとらわれないことで、時には可能性の扉を開くことがあるということを興味深く実感したでき事でした。
じつは、1年間の工場研修を終えた後、私はOさんと同じ「材料開発チーム」への配属となり、育成方針の一つとして、そこで2年間、原材料に関する業務を経験してから現在のチームへの配属となったのですが、このときの提案には材料開発での経験も役立っていました。
※掲載されている情報は、取材当時のものです。
Daily schedule
平均的な一日
- 08:45~09:45
- 出勤
- 09:45~10:15
- 業務開始(フレックスタイム制)、メールチェックなど
- 10:15~10:45
- チームミーティングなど
- 10:45~11:30
- サンプル製造準備
- 11:30~12:30
- 昼食
- 12:30~14:30
- サンプル製造
- 14:30~16:30
- サンプル実装評価
- 16:30~19:30
- 評価結果解析・考察、書類作業、メールチェック、帰宅